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傷病手当金と失業保険(基本手当)、どちらを先にもらうべき?

退職を考えているとき、傷病手当金と失業保険(雇用保険の基本手当)のどちらを先にもらえばよいのか迷う人は多いはずです。結論としては、この2つは前提となる状態が正反対のため、同時に受け取ることはできません。傷病手当金は「働けない状態」の人への給付、基本手当は「働ける状態で求職活動をしている」人への給付です。この記事ではその違いと、受給期間を延長できる制度を解説します。

基本手当は「働ける状態」であることが前提

雇用保険の基本手当は、離職して、働く意思と能力があるにもかかわらず職に就けない状態にある人を対象とした給付です。病気やけがのため療養が必要で働けない状態にある人は、そもそも基本手当の対象になりません。一方、傷病手当金は業務外の病気・けがで働けない状態にある人を対象とした給付であるため、両者は前提となる状態が両立しません。

退職後すぐに療養が必要な場合は受給期間の延長を検討する

離職後、基本手当を受け取れる期間(受給期間)は、通常、離職日の翌日から1年間とされています。しかし、病気やけが、妊娠、出産、育児等の理由により引き続き30日以上働くことができなくなったときは、その働くことができなかった日数分、受給期間を延長できる制度があります。延長できる期間は最長で3年間(通常の受給期間とあわせて最長4年間)とされています。ハローワークへの申出が必要な手続きのため、退職後すぐに長期の療養が必要になる場合は、早めにハローワークに相談することをおすすめします。

出典: ハローワークインターネットサービス 基本手当について

一般的な流れは「傷病手当金 → 回復後に基本手当」

退職前から傷病手当金を受給していて、退職後も要件を満たして継続給付を受けられる場合は、まず傷病手当金で当面の生活を支え、受給期間の延長を申し出て基本手当の受給開始を先送りにし、体調が回復してから求職活動を始めて基本手当を申請する、という流れが一般的とされています。傷病手当金の継続給付が終了するタイミングと、基本手当の延長期間の期限を見比べながら、それぞれの手続きを進める必要があります。

傷病手当金の支給額の基本

傷病手当金は、連続する3日間の待期期間の後、4日目以降の休業について標準報酬日額の2/3が、支給開始日から通算1年6か月を上限に支給されます。

1日あたりの支給額 = 標準報酬日額(標準報酬月額の平均 ÷ 30) × 2/3

標準報酬月額の平均が17万円の場合、標準報酬日額は5,670円、1日あたりの支給額は3,780円になります。

出典: 全国健康保険協会 傷病手当金|給付と手続き

まとめ

  • 傷病手当金と基本手当は前提となる状態が正反対で、同時には受け取れない
  • 30日以上働けない状態が続く場合、基本手当の受給期間を最長3年間延長できる
  • 一般的には傷病手当金を受給しながら延長を申し出て、回復後に基本手当を申請する流れになる
  • 傷病手当金は待期3日間の後、4日目から標準報酬日額の2/3が通算1年6か月を上限に支給される
  • 退職前の支給見込み額を知りたい方は、傷病手当金シミュレーターで、待期期間を含めて試算できます。

    本計算は参考情報です。実際の支給額は標準報酬月額の等級区分・給与の支払い状況・休業期間の実績等により、全国健康保険協会(協会けんぽ)またはご加入の健康保険組合の決定額と異なる場合があります。健康保険組合によっては、法定給付に上乗せする独自の付加給付制度があり、実際の受給額が本計算より高くなる場合があります。国民健康保険の加入者は原則として傷病手当金の対象外です(自治体の条例による任意給付を除く)。最新の制度内容は全国健康保険協会・ご加入の健康保険組合にご確認ください。

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