傷病手当金は、加入している公的医療保険の種類によって対象になるかどうかが決まります。対象になるのは健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)の被保険者で、国民健康保険の加入者は原則として対象外です。この記事では、傷病手当金の対象者要件と、自分が対象かどうかの確認方法を解説します。
出典: 全国健康保険協会 傷病手当金|給付と手続き対象になるのは健康保険の被保険者
傷病手当金の対象になるのは、会社員やパート・アルバイト等として、協会けんぽまたは健康保険組合に加入している被保険者です。加入先が協会けんぽか健康保険組合かによって、法定給付である傷病手当金の基本的な支給要件・計算方法は共通ですが、健康保険組合には法定給付に独自の付加給付を上乗せする組合があり、実際の受給額は組合によって異なります。
国民健康保険の加入者は原則として対象外
自営業者・フリーランス等が加入する国民健康保険には、傷病手当金にあたる給付が原則としてありません。国民健康保険法上は市区町村の条例による「任意給付」として設けることが可能ですが、実務上の支給実績はほとんどなく、多くの市区町村では制度自体が設けられていません。「病気で働けなくなったら傷病手当金がもらえる」という情報だけを見て、自分も対象になると思い込まないよう注意してください。
出典: 全国健康保険協会 傷病手当金|給付と手続き後期高齢者医療制度の被保険者も対象外
75歳以上の方等が加入する後期高齢者医療制度の被保険者も、傷病手当金の対象外です。健康保険の被保険者資格を喪失した後は、一定の要件を満たす場合に限り「資格喪失後の継続給付」として傷病手当金を受けられることがありますが、退職時の資格喪失日の前日までに継続して1年以上の被保険者期間があること等、別の要件が必要になります。
自分が対象かどうかを確認する方法
自分がどの公的医療保険に加入しているかは、お手元の保険証(被保険者証)の種類で確認できます。「健康保険(協会けんぽ)」「〇〇健康保険組合」等と記載されていれば、傷病手当金の対象になり得ます。「国民健康保険」と記載されている場合は、原則として対象外です。自身の加入区分が分からない場合は、勤務先の担当部署やお住まいの市区町村の窓口に確認してください。
対象になる場合の支給額
健康保険の被保険者要件を満たす場合、傷病手当金の支給額は次の式で計算します。
1日あたりの支給額 = 標準報酬日額(支給開始日以前12か月間の標準報酬月額の平均 ÷ 30) × 2/3
たとえば標準報酬月額の平均が17万円の場合、標準報酬日額は5,670円、1日あたりの支給額は3,780円になります。支給が始まるのは、連続する3日間の待期期間が完成した後、4日目以降の休業についてです。
まとめ
健康保険の被保険者要件にあてはまる方は、傷病手当金シミュレーターで、待期期間を含めた支給見込み額を試算できます。
本計算は参考情報です。実際の支給額は標準報酬月額の等級区分・給与の支払い状況・休業期間の実績等により、全国健康保険協会(協会けんぽ)またはご加入の健康保険組合の決定額と異なる場合があります。健康保険組合によっては、法定給付に上乗せする独自の付加給付制度があり、実際の受給額が本計算より高くなる場合があります。国民健康保険の加入者は原則として傷病手当金の対象外です(自治体の条例による任意給付を除く)。最新の制度内容は全国健康保険協会・ご加入の健康保険組合にご確認ください。