結論から言うと、協会けんぽは傷病手当金の支給までにかかる標準処理期間を一律の日数として公表していません。書類に不備がなければ比較的スムーズに進みますが、確認が必要な事項があるとその分時間がかかります。この記事では支給までの流れと、処理が長引きやすいケースを解説します。
支給までの大まかな流れ
申請書を協会けんぽ都道府県支部(または加入している健康保険組合)へ提出すると、記入内容や添付書類の確認・審査が行われ、支給が決定した後、指定した口座へ振り込まれるという流れになります。振込先は、申請書の被保険者記入欄で指定した口座(または公金受取口座)です。
出典: 全国健康保険協会 健康保険傷病手当金支給申請書|申請書処理に時間がかかりやすいケース
記入漏れや添付書類の不足があると、確認や再提出のやり取りが発生し、その分支給が遅れます。事業所の変更等で本来必要な健康保険加入状況等申告書が添付されていないケース、障害年金や労災保険の給付との調整が必要なケース、本人記入欄と会社・医師の記入内容に食い違いがあるケースなどは、内容の確認に時間を要しやすいとされています。一般的には、こうした確認事項がない場合に比べて、追加のやり取りが発生した分だけ支給までの期間が延びる傾向があります。
早く進めるためにできること
提出前に、4ページすべてが揃っているか、記入漏れや訂正の処理が適切かをセルフチェックしておくと、確認のための差し戻しを減らせます。協会けんぽが公開している記入の手引きや記入例を見ながら記入し、状況に応じて必要になる添付書類(健康保険加入状況等申告書等)を事前に確認しておくことも、手続きを早く進めるうえで有効です。
進捗が気になるときは支部に直接確認する
申請から一定期間が経過しても状況が分からず不安な場合は、加入している協会けんぽ都道府県支部(健康保険組合加入者は健康保険組合)に直接問い合わせる方法があります。支部の連絡先は「資格情報のお知らせ」やマイナポータル、協会けんぽの公式サイトで確認できます。
長期療養では申請自体が分割される点にも注意
申請期間は暦で3か月以内に区切って申請する必要があるため、長期の療養では1回の申請で全期間分がまとめて振り込まれるわけではありません。複数回に分けて申請する場合、1回目の支給が決定しても、2回目以降の申請期間についてはあらためて審査が行われるため、療養が終わるまでの間は申請と支給が繰り返される形になります。全体としてどれくらいの期間で受け取れるかを見通すときは、1回あたりの処理期間だけでなく、何回に分けて申請することになりそうかも合わせて考えておくとよいでしょう。
まとめ
自分の場合の支給見込み額を知りたい方は、傷病手当金シミュレーターで、待期期間を含めて試算できます。
本計算は参考情報です。実際の支給額は標準報酬月額の等級区分・給与の支払い状況・休業期間の実績等により、全国健康保険協会(協会けんぽ)またはご加入の健康保険組合の決定額と異なる場合があります。健康保険組合によっては、法定給付に上乗せする独自の付加給付制度があり、実際の受給額が本計算より高くなる場合があります。国民健康保険の加入者は原則として傷病手当金の対象外です(自治体の条例による任意給付を除く)。最新の制度内容は全国健康保険協会・ご加入の健康保険組合にご確認ください。